2013年11月1日金曜日

(4)「10歳前後の子どもの力を引き出す」エデュカチオ! どうする?!中学受験





いらいらしたり怒鳴ったりしないためにはどうしたらいいのか


実はそのヒントが大学受験にあった


教育ジャーナリストの籃ひろ子さんによると

大学受験で難関を突破した生徒には

ある共通の力が備わっているという


それは受験コーディネート能力


どんな力かというと・・・


1.将来を考え、大学を受検するかしないか決断する力

2.自分で大学を調べ、志望校を決める力

3.合格をするために計画を立てる力

4.遊びに乗らず、自分をコントロールする力

5.合格が難しい場合、次の策を考える力

(籃ひろ子『する?しない?中学受験迷ったときに』より)



受験生にこの力が備わっていないと親がいらいらすることになる


籃さんは、この能力は中学受験をする小学生には備わっていないと考えた



さらに、このことは専門家の見地からも・・・



菅原ますみさん(お茶の水女子大学教授)
 
 小学生は、まだこの受験コーディネート能力という点ではゼロに近いといえると思います。





受験コーディネート能力ゼロ?



そもそも中学受験に向けて勉強を始める10歳前後は

物事を客観的に見る力が育ち始める時期


例えば勉強する時間なのに漫画を読んでいるとする


そんな自分の現状とあるべき姿を同時に思い描く力がようやく付き始める
(尾木直樹 これが思春期の特徴ですね。)

受験コーディネート能力には、この客観的視点が欠かせない


受験コーディネート能力は

個人差があるが、年を重ねるごとに徐々に発達していく

10歳前後はまだ目覚めたばかり


親にとって大切なのは

子どもの足りない部分を補ってあげることなのだ



ここで今回のEDUCATIO POINT!

10歳前後の子どもの力をエデュカチオ!!(引き出す)



10歳前後の子どもの力を引き出すにはどうしたら?

「一言で簡単に言えば女優のように振る舞っていただきたい(笑)」


え?女優?



この時期の子どもは

児童期から思春期へと成長しつつある


しかしまだ不安定で

あるときは子どもモード、あるときは大人モードと行ったり来たり


親は子どもの変化に合わせて違った役割を演じる必要があるのだ


菅原ますみさん(お茶の水女子大学教授)
 児童期から思春期へと大きく変わっていく時期なので、わが子であってもその変化する姿というのを覚悟しながら付き添っていくことが必要になると思います。



例えば、子どもに「勉強は?」と呼びかけたときに

「まだやってない」と答えるなどあっけらかんとしていると思ったら子どもモード

受験コーディネート能力は不十分

親が手を差し伸べてやる必要がある


例えばプリントを1日に何枚ずつこなすかなど

一緒に計画してあげると良い



菅原ますみさん(お茶の水女子大学教授)
 特に小さな子どもというのは、そういう勉強のような課題のものはなかなか自分でも立ち向かえない。それに親が一緒に付き添って「解けたね」「良かったね」「どこが分からないの」と丁寧に付き添ってもらうのは(子どもにとって)非常にうれしいことにもなります。



一方、この時期は思春期の入り口でもある


子どもに「勉強は?」と言ったときに

不満気に「今やろうと思ってた」と言ったら

それは大人モードのサイン


「じゃあ計画を立てて見せてね」など大人扱いしたほうが

子どもの力を引き出せるという



さらに・・・

菅原ますみさん(お茶の水女子大学教授)
 何で受験するか、受験するとどういういいことがあるか、受験ってどんなつらいことがあるかっていうのをきちんと子どもなりに理解する必要がありますので、そういう大事なことは大人モードのときに子どもときちんと話し合う。



二つのモードがあると理解した上で対応すれば

親子の衝突は避けられるのだ




東山紀之
 子どもの状況によって演じ分けるということですね。
 子どもが非行に走ったら僕も悪代官みたいな格好して「おぬしも悪よのう」みたいな。

尾木直樹
 (笑)

東山紀之
 結構良くなったりするのかな?

礒野アナウンサー
 ちなみに、東山さんは10歳前後どんなお子さんでした?

東山紀之
 
 バク転を覚えたてのときで、砂場でずっと回ってましたね。

尾木直樹
 ほおー、すごいな。

礒野アナウンサー
 そのとき東山さんのお母さまはどういうふうに対応されてたんですか。

東山紀之
 うちは割りと「勉強しなくていいよ」みたいなところがありましたね。それは自分の自由な感じでみたいな。

尾木直樹
 実は子どもにとって脳科学っていう領域があるんですけども、そこからいうとゴールデンエイジっていわれるんですよ。9、10、11歳。小学校4年、5年、6年ね。ここがものすごく重要。
 いっちばん大事なので言うと、豊かな発想力が付くんですよ、それから切れない好奇心、三つ目はなえることのない意欲。この三つがものすごく重要なんですよ、生涯にとって。
 それで、これが鍛えられるのが9、10、11歳の生活どういうふうに過ごしたか。特に早寝早起き、朝ごはんしっかり食べて、そして睡眠はたっぷりとらないといけない。睡眠は絶対的な条件なんですよ、この時期の。

東山紀之
 成長期ですもんね。

尾木直樹
 そう。それから読書をたっぷりする。
 だからそういう時期の受験というのをもしやるのであれば、それは有効に生かさなきゃ損ですから。そのためにはわが子がストレス、負荷に耐えられる脳かどうかと(親が気をつけなければいけない)。かなり難しい要求ですけども。
 アップアップしてて、これは駄目だな、自分を見失ってるなと思うようだったら、違う受験校を探すとか対応を考えるべきだと思いますね。



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